レビー小体型認知症 家族を支える会
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レビー小体型認知症とは?
 
 
DLBの医学的な基礎知識
 
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レビー小体型認知症に対する治療

レビー小体型認知症に対する治療

DLBの治療は、3つに分けられます。「1.認知症に対する治療」、「2.幻覚・妄想への治療」、「3.パーキンソン病の治療」

 

1 認知症に対する治療

DLBでは、コリンエステラーゼ阻害薬が効果的であることが明らかになっています。

日本では塩酸ドネペジル (商品名 : アリセブト) があげられますが、DLBに対しては医療保険が適用されません。したがって、医師は家族によく説明したうえで処方する必要があります。

小販憲司医師 (横浜ほうゆう病院院長・当会顧問) が中心になって、DLBに対する大規模な臨床治験を行っています。

一刻も早く、我が国で開発されたアリセプトが使用できることを期待しています。

2 幻覚・妄想への治療 (周辺症状の治療)

周辺症状の治療については薬を用いず、
・環境の調整やケアの工夫
・デイサービスへの参加
などによって改善することも少なくありません。

特にパーキンソン症状がある場合は、リハビリも大切になってきます。

DLBでの初期では、アルツハイマー型認知症よりも記憶障害が軽いことにも注意すぺきです。

アリセブトは周辺症状に対しても効果的であることが知られているため、試してみるとよいでしょう。

また、抑肝散 (よくかんさん) という漢方薬が、副作用が少なく効果的です。小阪憲司医師を中心に抑肝散の大規模な臨床治験が行われ、幻想や妄想の症状のあった患者さんの70%で、それらが軽減されるなど効果がみられ、現在論文を投稿中です。

 

※「定型抗精神病薬」についての解説
神経における通剰な情報伝達を遮断する物質で、幻覚や妄想、興奮を抑える薬。周辺症状に対しては、 使用をさけるべきです。 DLBでは、 しばしば「定型抗精神病薬」に過敏に反応し、症状が悪化することが知られています。

※「非定型抗精神病薬」についての解説
代表例:リスペリドン、 オランザピン、 クエチアピン、 ペロスピロン、 アリピプラゾール
「非定型抗精神病薬」は、手足のふるえれや異常な動き、体がこわばる、よだれが出る、ソワソワして落ち着かなくなるなど (錐体外路症状) が出にくいため好んで使用されています。

これら非定型抗精神病薬は、2005年にアメリ力のFDA (食品医薬品局) から投与に関する書告があり、今後さらなる検討が必要とされています。 非定型抗精神病薬は、医療保険の適用が認められていませんが、臨床の場で使用せざるを得ない現状において、家族の同意のもと少量が使用されています。

3 パーキンソン病の治療

DLBは、パーキンソン症状で始まる例も少なくなく、この場合、パーキンソン病の治療指針に従ってレボドパ (L ドーパ) などを使用します。

パーキンソン症状が後発する場合も同様に、レボドパによる精神症状の悪化が危惧されることがありますが、実際、高齢のDLB患者さんに少量のレボドパを投与しても、精神症状が悪化したという報告はまれです。

なお、 ドーパミンが減少しているパーキンソン病において投与されている「抗コリン薬」は原則として使用するべきではありません。

 
 

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